お客様のお財布

1月9日にニコニコしながらご来店された男性のお客様。
約1年間お預かりしていたお財布を受け出しにいらっしゃいました。
「いや~ やっと出せるよ~。1年かかっちゃった。」と質札を出しながら嬉しそうなご様子。

お預かりしていたのは有名ブランドのイニシャル入り長財布。
ブランドの箱に入って、袋に入れられて、使用されているものの丁寧に扱われているのが分かる綺麗な状態。
蔵から出してくると「やっと出せた~。助かったよ、ありがとう!」と代用されていたお財布から中身を入れ替えて嬉しそうにお帰りになりました。

こんな時には思わず「お財布君、お迎えが来て良かったね。大切にしてもらって嬉しいね。」とこちらもほっこり嬉しくなります。

同じ日にご来店された女性のお客様。
貴金属のお預かりのご希望。
お取引を一通り終えると、お使いのお財布をこちらに向けて「これ、買取だといくらぐらいになります?」
最近人気のあるブランドの長財布です。
「***のお財布は未使用のような綺麗な状態だとしっかり値段がつくんですが、ある程度使ってしまうとガクッと金額が落ちてしまうんです。買取にしてはもったいないかもしれいないですよ。」とお話ししました。
「そうなんだ。じゃあ、次までに考えてみます。このお財布、お金が逃げてく財布なんです・・・」とのこと。

どちらも人気ブランドのお財布ですが、人と物の相性ってやっぱりあるんだろうなぁと思いました。
とても気に入って大切にしている物でも、なんだかしっくりこない物ってありますよね。
そんな物は、たぶん「物」が悪いわけではないけれど「自分と物」の相性が悪いのかな、と思います。

相性の合わない物は手放して、新しく相性の合う物を探す、ということも大切かもしれませんね。

和服も取り扱っています

先日、衣類の市場がありました。

衣類といってもほとんどが和服になります。
当店からは大久保玄才龍村の品を含む数十点を出品しました。

昔は質屋の質草と言えば着物がほとんどだったそうですが、現代では質屋でも着物は取り扱っていないというお店が増えているようです。
確かに、着物が普段着ではなくなった現代、需要の低下と共に着物の相場はかなり下がってしまいました。
それでも、良い物、綺麗な物にはしっかり値段がついています。

着物買取の査定においてはサイズ、状態が非常に重要になってきます。
サイズは作る時に着る方が着やすいサイズに仕立てるものですので、後からどうにかできるものではありませんが、中古市場においては背の高い方でも着られる「たっぷりしたサイズ」に人気があります。
状態については、シミや汚れ、カビ、色焼けや糊の染み出しなどがあるとマイナスとなってしまいます。
着た後のお手入れが最も重要ですが、着ていない着物でも時々は陰干しして風を通してあげることでカビやシミを予防することが大切ですね。

質さのやでは、着物の買取、質預かりどちらも行っておりますが、お持ち込みの際には事前にお電話をいただけると助かります。